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天使の梯子 村山由佳
天使の梯子 村山由佳_a0027412_5245625.jpg「天使の卵」の続編。

お話は夏姫の教師時代の教え子(慎一)の視点で語られている。死による喪失感、はからずも最後となってしまった自ら発した言葉による後悔。歩太がちょっとワイルド過ぎるような気がしなくもないけど(笑)、夏姫は凛とした美しさをそなえた素敵な大人の女性に成長していた。10年という時間が経っても忘れられない思いや心の傷。夏姫と歩太の二人が歩んだ道。

「天使の卵」でデビューした時に「格調高い文学でなくていい、読んでくれた人の数人がめちゃくちゃ切なくなるような小説が書きたい」と村山さん自身がおっしゃったそうですが、この「天使の梯子」もやっぱり切ない。でも、読み終わった後なんだか爽やかないい気分になれた。夏姫と慎一、そして歩太。過去の苦しみを乗り越えて前に進んで欲しいと思う。そしてまた、10年後の彼らに会ってみたい気がするなぁ...。
by akimaru21 | 2004-11-21 05:25 | BOOKS
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